2020年度に武蔵丘短期大学で学ばれる皆さんへ
2020年4月10日
武蔵丘短期大学学長 後藤人基
新入生・在学生の皆さん、ご家族・ご親族の皆様、ご入学、ご進級おめでとうございます。
本来なら新年度開始とともに、皆さんの元気な顔を拝見し、あふれる若いエネルギーを感じながら武蔵丘短期大学での学園生活は始まる予定でした。しかしながら今年は、新型コロナウイルス感染拡大が起こり、緊急事態宣言は所在する埼玉県にも発令されました。大変残念ながら入学式は中止、授業開始も延期に延期を重ねる事態となっています。新年度を楽しみにされていた学生の皆さんやご家族の無念さは我々の比ではなく、このような状況とは言え大変申し訳なく思っております。
私は、武蔵丘短期大学を運営する学校法人後藤学園の理事長を務めております。この4月より武蔵丘短期大学の学長を務めることとなりました。今まで培い進めてきました武蔵丘短期大学の発展をさらに加速して、集った皆さんが卒業後に大活躍できるように、教職員と一丸となり全力で皆さんの力を伸ばし、応援してゆきます。
武蔵丘短期大学健康生活学科には、「健康栄養専攻」、「健康スポーツ専攻」、「健康マネジメント専攻」の三専攻を設けています。健康生活を柱として「栄養・スポーツ・マネジメント」がそれぞれの特長をいかし、健康生活を実現する知識と実践力を育み、高い専門性を身につけてゆきます。しかし、武蔵丘短期大学の教育はこれだけに留まらず、その先に本学の真骨頂である、次の二つの力を育てます。「辛抱強く粘り強く考え判断する力」と「心をこめて今とつながる未来を読む能力」です。
「辛抱強く粘り強く考え判断する力」とは、答えを導き出す教育ではなく、「答えがない問題」に辛抱し、粘り強く考え続ける意欲、不確実な状況でも最良の答えを決定する力です。質問をされて、考えるのをあきらめたり、面倒になり「わかりません」と答えることは武蔵丘ではあり得ません。一所懸命考え、考えた結果の「わかりません」は立派な答えです。正解がない問題でも本学の教員は一緒になって懸命に考え、どうすればよいかを皆さんに寄り添ってアドバイスしてゆきます。
「心をこめて今とつながる未来を読む能力」とは、その場の雰囲気をよくするための行動や発言をすることではありません。将来にわたって良好な状態になるにはどうすればよいか。多数の人が喜べば良いのではなく、少数の大きな不幸を軽減し全体の喜びが最大になるような行動・言動ができることです。今とつながる未来を考え見通す力は豊富な実習や実技を含んだ授業、課外活動、学園生活を通してこの能力を涵養していきます。
武蔵丘で培った高い学識、積極性と探求心、慈愛あふれる豊かな人間性が健康な生活をもたらし、皆さんご自身を幸福にし、さらに社会全体を幸福にしていくことを強く確信しております。